シロアリ
シロアリって?
シロアリは木材を好んで食べる昆虫で、住宅などの建築物に深刻な被害をもたらすことで知られています。
名前に「アリ」とありますが、実際にはゴキブリに近い昆虫で、黒アリとは全く異なる性質を持っています。
湿気の多い場所を好み、床下・基礎・柱などの構造材を内部から静かに食害するため、発見が遅れることが多いのが特徴です。

主な発生時期
シロアリは一年中活動しますが、〈ヤマトシロアリ〉は4月〜5月頃の昼間、〈イエシロアリ〉は6月〜7月頃の夕方、羽アリ(有翅虫)となって群飛(ぐんぴ)する姿が見られます。この羽アリの発見は、建物内にシロアリの巣がある可能性を示す重要なサインです。
よくある被害
- 床がブカブカする、沈む
- 壁や柱を叩くと空洞音がする
- 家の周りに羽アリが大量に出現した
- 建材に土の道(蟻道)がある
クロアリ
クロアリって?
クロアリは私たちの身近に生息する昆虫で、屋外では土や木の下、屋内では台所や壁の隙間などに巣を作ることがあります。 シロアリとは異なり、クロアリはハチに近い生き物で、木材を食べることはありませんが、甘いものや油分を好んで集団で食べ物に群がるため、衛生面でのトラブルを引き起こします。 また、種類によっては電気配線や建物の構造に悪影響を与えることもあり、放置すると被害が広がる恐れがあります。

主な発生時期
クロアリは主に春から夏にかけて活動が活発になり、気温が上昇する6月〜11月にかけて発生し、特に5月〜7月にかけて羽アリが大量発生します。この羽アリは新たな巣を作るために飛び立つもので、建物内で見つけた場合は、すでに近くに巣が存在する可能性が高いです。
よくある被害
- キッチンや食品棚にアリが群がっている
- 窓辺や壁の隙間からアリが出入りしている
- 甘いものを置くとすぐにアリが集まってくる
ハチ類
ハチ類って?
ハチは攻撃性のある昆虫で、特にスズメバチやアシナガバチなどは刺されると激しい痛みやアレルギー反応を引き起こすことがあり、非常に危険です。 ハチは巣を守る本能が強く、人が近づくことで襲ってくる場合があります。 特に子どもや高齢者、アレルギー体質の方にとっては命に関わるリスクもあるため、十分な注意と早めの対処が必要です。

主な発生時期
ハチは春から夏にかけて活動が活発になり、民家の軒下、木の穴、天井裏などに巣を作ります。 活動時期は4月〜11月ですが、特に5月〜8月は巣が急速に成長し、攻撃性も高くなるため注意が必要です。
よくある被害
- 自宅の軒先やベランダに巣ができている
- 家の周りを飛び回っている
- 刺されたことにより腫れやアレルギー症状が出た
ゴキブリ
ゴキブリって?
ゴキブリは雑食性の害虫で、暗く湿った場所を好んで生息し、食べ物のカスやゴミ、排水周りなどに集まります。 病原菌を媒介する恐れがあり、食中毒やアレルギーの原因となることもあるため、衛生面で非常に注意が必要です。 また、ゴキブリは一度住み着くと繁殖力が高く、見えない場所で増殖するため、被害の発見が遅れることもあります。

主な発生時期
一般家庭のキッチン、シンク下、冷蔵庫の裏、配管まわりなどが好発生場所です。 繁殖力が非常に強く、卵から短期間で大量に増えるため、見かけたらすぐに対策することが大切です。
よくある被害
- キッチンや洗面所で見かけた
- 食品に接触された形跡がある
- フンや卵の殻が落ちている
- 夜中に活動音が聞こえる
ネズミ
ネズミって?
ネズミは家の中に侵入し、建材や配線をかじったり、食べ物を荒らすことで被害を与える小動物です。 また、ダニや病原菌を媒介することもあり、放置すると衛生被害や火災リスクにつながることもあります。 非常に警戒心が強く、日中は人目につきにくいため、気づかないうちに被害が進行しているケースも少なくありません。

主な発生時期
天井裏、壁の中、床下、キッチンなどに潜んで巣を作り、人目につかない夜間に活動します。 特に寒くなる秋冬は、暖を求めて室内に侵入してくることが多くなります。
よくある被害
- 天井裏で足音がする
- 食べ物がかじられている
- フンが落ちている
- 壁や柱、配線がかじられている
ノミ
ノミって?
ノミは動物の体に寄生して血を吸う小さな害虫で、人間も刺されることがあります。 刺されると激しいかゆみや赤い発疹を引き起こし、アレルギー反応を起こす人もいます。 体長はわずか1〜3mmほどですが、ジャンプ力が非常に高く、一度発生すると家中に広がる恐れがあるため注意が必要です。

主な発生時期
ノミは犬や猫などのペット、またはその寝床やカーペット、畳の隙間などに潜んでいます。 屋外では草むらや動物の通り道にも生息し、人間がそこを通ることで持ち込まれることもあります。
よくある被害
- 足元を中心にかゆみを伴う刺し跡がある
- ペットが体をしきりにかいている
- カーペットやソファに虫が跳ねている
ダニ
ダニって?
ダニは目に見えないほど小さな害虫で、畳・カーペット・寝具などに潜み、ヒトやペットの皮膚を刺して吸血する種類も存在します。 刺されると強いかゆみや発疹を引き起こすほか、アレルギーや喘息の原因となることもあります。 繁殖力が非常に高いため、対策を怠ると一気に数が増えてしまうおそれがあります。

主な発生時期
高温多湿な環境を好み、特に6〜9月の梅雨〜夏の時期に繁殖しやすくなります。 布団や枕、カーペット、ぬいぐるみ、ソファなど、人の皮脂やフケが溜まりやすい場所に多く発生します。
よくある被害
- 皮膚に赤い発疹やかゆみがある
- 子どもやペットが体をかいている
- アレルギーや鼻炎、咳が出るようになった
トコジラミ
トコジラミって?
トコジラミは夜行性の吸血昆虫で、人の血を吸うことで成長します。 一度発生すると家具の隙間や布団、壁の中に隠れ、根絶が非常に困難な厄介な害虫です。 体長は5〜8mmほどで平たい体をしており、わずかな隙間にも入り込めるため、市販の殺虫剤だけでは駆除が難しいこともあります。 吸血された跡は強いかゆみとともに腫れあがることがあり、特に子どもや高齢者は被害が大きくなりやすいので注意が必要です。

主な発生時期
暗くて温かい場所を好み、ベッドの周辺や壁と家具の隙間、ソファーの縫い目、カーテンやカーペット、畳のへりなど、あらゆる隙間に潜り込みます。活動が活発なのは夜間で、人が眠っている時間に吸血します。
よくある被害
- 夜中に体がかゆくなる
- 朝起きると赤い刺し跡が一直線に並んでいる
- マットレスの縫い目に小さな黒い糞や抜け殻がある
ムカデ
ムカデって?
ムカデは肉食性の多足類で、強力なアゴと毒を持ち、咬まれると激痛や腫れ、場合によっては発熱やアレルギー反応を引き起こします。 屋内に侵入することもあり、寝ている間に咬まれるケースも報告されています。 特に大型のムカデは毒性が強く、小さなお子様や高齢者にとっては注意が必要です。

主な発生時期
湿気の多い場所や落ち葉の下、石の下、古い木材の隙間などに生息します。 梅雨や秋雨の季節に屋内へ侵入することが多く、特に築年数の経った家屋や山間部では注意が必要です。
よくある被害
- 足元や寝具にムカデが現れる
- 咬まれて激しい痛みや腫れが出る
- 子どもやペットが被害に遭う
害獣
害獣って?
害獣とは、人間の生活環境に入り込み、建物を荒らしたり糞尿被害をもたらす野生動物のことを指します。 代表的な害獣にはアライグマ、ハクビシン、イタチ、タヌキ、ヌートリアなどが含まれ、騒音・悪臭・衛生被害を引き起こす原因となります。 そのまま放置すると、建物の劣化や病害リスクが深刻化するおそれもあります。

主な発生時期
屋根裏、床下、天井裏などに侵入して巣を作ることが多く、人の気配がない夜間に活動します。 果樹やゴミ、生ごみなどを餌として引き寄せられます。
よくある被害
- 天井裏で足音や鳴き声がする
- 糞尿による悪臭やシミが発生している
- 建物の外壁や通気口に破損がある
樹木害虫
樹木害虫って?
樹木害虫とは、庭木や公園樹、農作物などの植物に被害を与える昆虫のことで、木の葉や幹、根などを食べて枯らしてしまうことがあります。 ケムシ、カミキリムシ、アメリカシロヒトリ、アブラムシなどが代表的で、放置すると樹木の健康や景観に深刻な影響を与えます。 被害が進行すると、庭全体の景観や近隣への影響も出ることがあるため早めの対応が重要です。

主な発生時期
樹木の葉、幹、根に寄生して繁殖し、春〜秋にかけて活動が活発になります。 剪定不足や風通しの悪い庭、過密植栽などは発生の温床になりやすいです。
よくある被害
- 葉が食い荒らされて穴だらけになる
- 木の幹にフンや穴が見られる
- 毛虫に触れて皮膚がかぶれた
蚊
蚊って?
蚊は吸血性の昆虫で、特に夏場に活発に活動し、人や動物の血を吸って生きています。 吸血時に皮膚へ注入される唾液によって強いかゆみや赤みが生じ、感染症を媒介する種類もいます。 わずかな水たまりからでも発生するため、身近な生活環境でも十分な注意が必要です。 日本脳炎やデング熱など、重大な健康被害をもたらすこともあるため注意が必要です。

主な発生時期
水たまりや植木鉢の受け皿、側溝、古タイヤなど、わずかな水でも産卵・発生します。 特に夏〜秋にかけて繁殖力が高まり、気づかないうちに数が増えていることがあります。
よくある被害
- 皮膚に赤い腫れや強いかゆみが出る
- 夜間に羽音で眠れない
- ペットも刺されている
- 屋外に出るとすぐに刺される